MISSION
ピザにおけるうまさの黄金比を検証せよ

全国の食卓を満足させるために
精力を尽くすピザハットの開発担当者。
一方で、目の前に座る数多の食通を
うならせてきたスターシェフ。
そんなふたりのプロフェッショナルから見た
チーズ130%に増量の評価とは?
PROFILE

アロマフレスカ銀座
オーナーシェフ

原田 慎次

Takuma Komori

1998年に広尾にアロマフレスカをオープンし、予約の取れないレストランとして注目を浴びる。
2005年南麻布、2010 年銀座にサーラ アマービレを併設して移転。
2007年〜2024年ミシュラン東京創刊時より18年連続で星を獲得する。

純粋に「おいしさ」と
向き合った結果
たどり着いた「チーズ増量」

純粋に「おいしさ」と向き合った結果「AIとつくるピザ」
原田 慎次

今回チーズ増量を決定した背景はどのようなものだったのでしょうか?

小森 拓麻

今までの商品開発の常識にとらわれずに、とにかくおいしいピザをつくろうと覚悟を決めたことがチーズ増量を決定した大きな理由です。

原田 慎次

つまり、チーズの量ではなく生地やソースのアップデートという選択肢もあったと?

小森 拓麻

従来のピザがベストであれば改良自体しないという可能性すらありました。でも改めて検証をおこなった結果、ピザのトップにトッピングするゴーダチーズはそのままに、ボトムのモッツァレラチーズを130%に増量させることがベストであるという答えにたどり着いたんです。

原田 慎次

「インパクト」重視でチーズの増量を打ち出されているわけではなく、まっすぐにおいしさを追求した結果なんですね。

スターシェフからみた
商品開発への向き合い方
そしてチーズの重要性

一流シェフからみた商品開発への向き合い方。そしてチーズの重要性
小森 拓麻

シェフが新しい商品を考える際はどのようなことを意識されているのでしょうか?

原田 慎次

一番大切にしていることは「また食べたい」と思える食後感ですね。たとえばチーズの場合とくに、ピザだけでなく他の料理においても「インパクト」重視で量が増やされがちですが、そうすると食後に重たさが残ってしまい次につながらないことが多い。

小森 拓麻

とてもわかります。「売る」という点では「インパクト」は大事ですが、おいしいものを届けたいという「つくり手」としてはそう思いますよね。

原田 慎次

そうなんです。ですから、今回ピザハットさんが「おいしさを追求する 」という文脈で「チーズ増量」を決定したと聞いて、とても共感できました。

料理はバランス。
やっぱり「130%」が黄金比!

料理はバランスやっぱり「130%」が黄金比!
小森 拓麻

チーズの量が異なるピザを比較していただきましたがいかがでしたか?

原田 慎次

「130%」、確かに納得ですね。「130%」に増量したものは従来のものと比較するとチーズのミルキーさがとても良くきわ立って、ソースや具材の良さも引き出してくれている。一方、「150%」までいくとそれらの味が相対的にぼやけてしまう。

小森 拓麻

「チーズは多ければ多いほど良い」という方もいらっしゃると思うので、シェフから見て「130%」がベストだと思っていただけて良かったです。

原田 慎次

そうなんです。何かを足すと何かが足りなく思えてしまう。例えばゴーダチーズは味が強いから増やすと他の味も足さないと物足りなく感じる。そういう意味では結果的にモッツァレラチーズを増量という決断をされたと思うのですが、ソース、生地、具材のトータルバランスを見た際にモッツァレラチーズを「130%」に増量というのがまさに黄金比なのでしょうね。

小森 拓麻

今回の開発では味覚センサー「レオ」というAIを駆使しているのですが、その点はシェフからみていかがでしたか?

原田 慎次

前提として料理に対する評価は感覚的なところが多分にありますからね。より多くの方の満足度を探求されているピザハットさんが、AIによる客観評価と人による経験値をうまくコラボレーションさせて成功事例を創出されたという点がとても先鋭的で面白いなと思います。

小森 拓麻

ありがとうございます。最後にひとつ。シェフからみて率直に「130%」増量、いかがでしたか?

原田 慎次

大成功だと思います。ぜひいろんな方々にこの「黄金比」を楽しんでもらいたいですね。

COMPLATE
チーズを「130%」に増量が
まさにうまさの黄金比!

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